木橋資料館
日本の木橋 Japanese timber bridges

 このページでは日本中の様々な木橋が写真により紹介されています。木橋技術は常に温故知新だと管理人は考えています。そこで、このページには最近の技術が導入された木橋のみならず、前世の生き残りのような古い木橋、小さな木橋も掲載されています。時代を超えたコラボレーションをお楽しみください。

 このページ内のコンテンツは、非営利もしくは研究を目的とされる場合にのみ、お使いいただけます。他で使用される場合は事前にお問い合わせください。


木橋度レベル Are forest resources utilized for each bridge?

 木橋といっても木材の使われ方は様々です。中には、木橋と紹介されていても木を貼っているだけだったりというものもありますが、ここではこのような木装橋も敢えて紹介しています。
 管理人は「木橋は木材資源の活用のひとつのカタチである」と考えています。そこで、それぞれの橋での木材の活用の程度を☆の数で表すことにします。☆が多い方がその程度が大きいということですが、ここでは橋梁構造学的に下記のように分類しました。橋の大小は関係ありません。なお、☆の数が少ないからダメだと言っているわけではありません。それぞれの事情がありますので。分類が難しいものもありますので、あまり突っ込まないでください。
 吊形式の橋(以下吊橋と言います)は橋梁構造学的に見ると木橋であるものはひとつもありませんが、ケーブル以外での木材の活用の程度から◇の数で分類しました。また、橋脚やタワーについては、それが不要な橋もありますので、それが木材かどうかは見ないことにしています。

s3

木橋です This is a real timber bridge.

 すべて木材でできている橋です。なお、ここでは接合部に金物が使用されているかは考慮しません。金物を用いない場合、耐久性上の問題を抱えることにもなりうるため、それがベストとは言えないからです。

s2

これも木橋です This is a hybrid or combined timber bridge.

 主構造において木材が鋼材あるいはコンクリートと協調して荷重に耐えるハイブリッド形式のものです。木材が他の鋼材やコンクリートと一体化している場合もあれば、組み合わせられているものもあります。木材は木材の、また鋼材やコンクリートもそれぞれの性質を把握した上で長所を活かすように使うと、よりよい橋をつくることができます。木材の利用量はその分少ないですが、材料を上手に使っている橋であると言うこともできます。

s1

次は木橋だといいですね This is a decorated bridge.

 木材が化粧材や床版材としてのみ使用されています。残念ながらこれらは木橋とは言えません。ただし、このような橋があることにはそれなりの意味があります。それでいて、それが木橋ではないことにもまたそれなりの意味があります。ここでは、いつかは本当の木橋になってほしいという願いを込めて紹介しています。

d1

木の吊橋でしょう This is a cable supported timber bridge.

 桁構造が木製である吊橋です。まぁ、木橋でしょう。なお、無補剛タイプの吊橋には桁構造がそもそもありませんので、こちらに分類しておきます。

d1

木の吊橋かなぁ This is a decorated bridge.

 桁構造が木製ではなく、☆と同様に木が床版と化粧材としてのみ使用されています。これも残念ながら木橋とは言えません。ただし◇◇と◇は一般の方には判別がつかないかもしれません。

福岡大学工学部社会デザイン工学科橋と耐震システム研究室 All Rights Reserved Vol. Counter