木橋資料館
カペル橋
Kapellbrücke
 1333年建造の、世界で最も古い木橋と言われています。橋長は元来285mだったようですが、19世紀の幾度かの改修により約200mになりました。 Luzern湖から流れ出るReuss川の起点あたりに位置していますが、途中2カ所で屈曲しておりReuss川に対してかなり斜めにかけられています。これは、両岸を渡す交通路というよりも町を防衛する壁の一部という考え方が大きかったためと思われます。古い写真を見ると、橋北詰から東側にかけて、旧市街が湖と接する約1kmにも同様な橋が架けられていたことがわかります。このことからも、Luzern湖の北に位置する旧市街の南の防衛壁の一部をなしていたと考えることができます。
 瓦葺きの屋根付き橋で途中には8角形のWasserturm(水の塔)があります。また小屋組の部分には町の歴史やシンボルなどを描いた板絵111枚が飾られていました。
 1993年8月17日深夜に橋下に係留されていたボートから出火し、中央の約8割を焼失してしまいましたが、町のシンボルであるKapell橋の早期再建を願う市民の努力により翌年4月には開通しています。再建された部分は腰板や床版の色で容易に区別できます。また黒こげのまま使用されている部材も見ることができます。板絵は復旧できていませんが、一部には19世紀の改修で取り外されたものが飾られています。
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黒こげになった部材と1993年の火災の出火位置を示す案内板
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所 在 地 Luzern市街/Reuss川
Luzern駅前にかかるSeebrückeのすぐ下流(西へ100m)
(47°03' 06''N,8°18' 26''E)
形式
Type
桁橋 一部トラス橋 屋根付き
諸元
Dimension
橋長:222m
支間:
有効幅員:
用途・設計荷重
Service
歩道
竣工
Completion Date
1333年(1994年改修)
その他
Other Info
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